大石浩之の氏神ノート祭礼道路使用許可当番手数料磐田市
祭礼の道路使用許可 磐田署窓口と手数料2,400円
公開 2026-08-27/文:大石浩之(磐田市/不動産業・宅地建物取引士)
町の祭りで屋台を出すのに、道路使用許可はどこへ出せばいいのでしょうか。お金もかかりますか
磐田市内なら磐田警察署の交通課規制係が窓口です。祭礼は道路交通法第77条第1項第4号にあたります。手数料は2026年4月1日に2,300円から2,400円へ改定され、静岡県収入証紙で納めます。標準処理期間は7日以内ですが、交通規制を伴う祭礼はその適用外です。日程が決まった時点で事前相談へ行ってください。
道路使用許可の手数料は2026年4月1日に2,300円から2,400円になった
静岡県警察の「道路使用許可」のページ(2026年4月1日更新・2026年8月27日確認)は、手数料の改定を本文の冒頭に置いている。原文はこうである。「令和8年4月1日より、道路使用申請手数料が改定されました。(令和8年3月31日まで)2,300円 ⇒(令和8年4月1日より)2,400円」。上げ幅は100円。徴収の根拠は静岡県手数料徴収条例(平成12年県条例第43号)で、県警の道路使用許可事務の要領も同条例により徴収すると定めている。
駐車場から歩行者を分ける仕事は、道路上で巡行するための許可とは別に考える必要がある。秋祭りの入口を少人数で誘導する準備は、秋祭りの駐車場誘導を10日間から始める手順に、時間・現金・体力の内訳で整理した。
この100円を、祭りの側に置き直してみる。不動産屋の癖で、私は金額を見ると必ず1単位あたりに割り戻す。掛塚地区の世帯数1,331を分母にすると、手数料2,400円は1世帯あたり1.8円、値上げ分の100円は0.075円である。掛塚の世帯数は「掛塚まつり2026は10月17日・18日 9ヶ町の屋台と当番」で整理した数字だ。見付地区の28町10,104世帯で割れば、2,400円は1世帯あたり0.24円になる。手数料は、祭りの当番が払うもののなかで、いちばん安い項目である。安すぎて総代会の議題にならない。だから見落とされる。
祭礼は道路交通法第77条第1項第4号 ── 窓口は磐田警察署の交通課規制係
道路交通法第77条第1項は、警察署長の許可が要る行為を4つの号に分けている。第1号が道路での工事や作業、第2号が石碑・銅像・広告板・アーチなどの工作物の設置、第3号が場所を移動しない露店・屋台店、第4号が「前各号に掲げるもののほか、道路において祭礼行事をし、又はロケーシヨンをする等一般交通に著しい影響を及ぼすような通行の形態若しくは方法により道路を使用する行為」である。屋台の巡行も行列も練りも、この第4号にあたる。静岡県警察は同じ区分を「(4号許可)お祭りや撮影などで、交通に著しい影響を及ぼすとき。」と平易に書き換えて掲げている。
ここで一つ、言葉のねじれがある。掛塚や磐田で「屋台」と呼ぶのは山車のことだが、道路交通法第3号にいう「屋台店」は物を売る店を指す。条文上はまったく別の号である。祭組で「屋台の許可」と言い合っていると、窓口で話が噛み合わないことがある。巡行は4号、露店は3号、と分けて数えたほうがいい。
飲食物を調理・提供する露店には、道路使用許可とは別に営業許可または届出の確認が要る。2026年4月からの新規申請料と食品による区分は「祭りの屋台営業許可 磐田市の申請料16,100円」で整理した。
窓口は所轄の警察署である。県警のページは「道路使用場所を管轄する警察署(警察本部、清水分庁舎、浜松市警察部、警察学校では受付していません。)」と明記し、問い合わせ先を「お近くの警察署の交通課規制係」としている。磐田市内で巡行するなら磐田警察署。所在地は磐田市一言2533番地4、電話は0538-37-0110、管轄区域は磐田市である(静岡県警察の磐田警察署のページ・2026年8月17日更新/2026年8月27日確認)。受付時間は県警共通で、平日の午前9時00分から午後0時00分、午後1時00分から午後4時00分。土曜・日曜・祝祭日は受け付けない。
提出する書類は5種類、それぞれ2通ずつである。
| 書類 | 部数 |
|---|---|
| 道路使用許可申請書 | 2通 |
| 道路使用の場所の位置図 | 2通 |
| 道路使用の場所または区間の見取図 | 2通 |
| 道路使用の方法及び形態を具体的に説明する資料 | 2通 |
| 交通量調査資料、迂回路図その他道路使用に関し警察署長が必要と認めたもの | 2通 |
県警のページは「道路使用申請手数料は、申請書提出時に静岡県収入証紙により徴収します。」と書いている。一方で、同じページには「令和7年12月15日から、e-Gov電子申請(デジタル庁が運営する電子申請のポータルサイト)を通じてオンラインで申請・届出することができるようになります。」ともある。2025年12月15日から、道路使用許可はオンラインで出せる。
標準処理期間7日以内は、交通規制を伴う祭礼には当てはまらない
静岡県公安委員会の審査基準(道路交通法第77条第1項「道路の使用の許可」・平成29年6月21日作成)は、標準処理期間を「7日以内(行政庁の休日は含まれない。)」と定めている。ただし同じ書面は、この7日以内を適用しない場合を5つ挙げている。道路管理者との協議が必要なもの、他に調整を要するもの、交通規制の実施、変更等を行う必要があるもの、2以上の公安委員会にまたがるもの、一般交通への妨害性が顕著なもの。祭礼は3番目にまっすぐ当てはまる。
見付天神裸祭を例にとる。保存会が公開している令和8年(2026年)の交通規制図には、凡例として「歩行者専用道路」「道路使用許可道路」「車両進入禁止標識」「交通規制予告看板」「ガードマン」「時間帯道路規制」が並ぶ。日程表のほうにも「18時 子供連出発(交通規制開始)」と書かれている。これは道路を借りる話ではなく、道路を止める話である。7日前に出せば間に合う、という読み方はできない。祭りの日程が決まった時点で、まず交通課規制係へ事前相談に行く。裸祭の当番が9月にどれだけ動くかは「見付天神裸祭2026は9月19日 当番が出す時間と現金」に日別で書いた。
静岡県警察の案内の、良い点を先に4つ数えておく。第一に、手数料の改定を改定前後の金額を並べた形でページ冒頭に置いている。第二に、必要書類を5種類・各2通と部数まで書いている。第三に、審査基準と標準処理期間を書面で公開し、適用しない場合まで列挙している。第四に、2025年12月15日からのe-Gov電子申請を同じページで案内している。窓口へ行かずに出せる道が増えた事実は素直に大きい。
その上で、一事業者として注文したい点が2つある。1つ、祭礼のように標準処理期間の適用外になる行為について、「いつまでに相談に来てほしいか」の目安が書かれていない。7日以内という数字だけが見えて、そこに当てはまらない側の目安が無い。祭りの世話役が最初に知りたいのは、まさにその日数である。2つ、手数料は静岡県収入証紙で徴収すると書かれている一方で、オンライン申請ができるとも書かれている。この2つがどう噛み合うのかの説明がない。
道路使用許可と道路占用許可は別物 ── 一括で出せるが、受け取りは2か所
道路使用許可を出すのは警察署長(道路交通法第77条)、道路占用許可を出すのは道路管理者(道路法第32条)である。祭礼で提灯を張る、看板を立てる、屋台庫の前に仮設物を置く、といった行為が絡むと、両方が要ることがある。磐田市道であれば占用の窓口は磐田市建設部道路河川課の管理グループで、磐田市国府台3-1の西庁舎2階、電話0538-37-4808。市の案内では、工事着手の14日前までに正副2部を提出、受付は午前8時30分から午後5時15分までとなっている(2025年2月7日更新/2026年8月27日確認)。
両方が要る場合、県警のページはこう書いている。「”道路使用許可”と”道路占用許可”の両方が必要な場合は、道路使用場所を管轄する警察署又は道路管理者のいずれか一方に両方の申請を一括してすることができます。ただし、各許可証の受け取りは警察署及び道路管理者にそれぞれ行って頂くことになります。」出す先は1つにまとめられるが、取りに行く先は2つのままである。磐田署は一言、市の道路河川課は国府台にある。
ここを人日に換算する。神社の修繕費を調べたときに使った公共工事設計労務単価(静岡県・普通作業員)は1日25,834円だった(「神社の修繕費 労務単価25,834円と奉賛金の1戸あたり」に出典を書いた)。位置図と見取図を作る、方法と形態の説明資料を書く、5種類を2通ずつ揃える、証紙を買う、署へ出しに行く、後日また署へ取りに行く、市役所へも取りに行く。ここまでで2人日かかったとすると51,668円になる。手数料2,400円の21.5倍である。
祭礼の道路使用許可でいちばん高くつくのは、2,400円の手数料ではない。平日の昼間に動ける人を、2日ぶん確保することである。そして平日の昼間に動ける人こそ、いまの祭組にいちばん少ない。
今の人数で回すために減らせるもの ── 図面を毎年ゼロから作り直すのをやめる
今の人数で回すために1つだけ減らすなら、私は「図面を毎年ゼロから作り直すこと」を挙げる。位置図と見取図と、方法・形態を説明する資料。この3つは、巡行の経路と時間帯が変わらない限り、2025年に出したものと中身がほとんど同じになる。それでも毎年、白紙から描き直している祭組は少なくないはずだ。減らせるのは祭りの中身ではなく、この作り直しの部分である。
具体的には、経路・区間・時間帯・保安要員の配置を描いた図面一式をPDFで1つのフォルダに残し、日付と年号だけを差し替える形にする。あわせて祭組の引き継ぎ書に4行だけ書いておく。窓口は磐田警察署の交通課規制係、手数料は2,400円、納付は静岡県収入証紙、書類は5種類を各2通。この4行の有無で、初めて世話役になった人の初動が半日変わる。祭りを外から見る側と出す側で見えているものがどれだけ違うかは「祭礼を見学するとき ── 祭りは氏子の行事であるという前提」に整理してある。
ここから先は、私が窓口で見た一場面ではなく、不動産業をしている者としての考えとして書く。書類仕事は、作る手間より探す手間のほうが大きい、と私は考えている。土地の売買でも、公図と測量図を毎回集め直す人と、一度組にして保存しておく人とでは、2件目以降の時間が桁で違う。祭りの申請も同じ構造だと見ている。1年に1回しか使わない書類ほど、置き場所を決めておく値打ちがある。
腑に落ちていないことも書いておく。e-Gov電子申請で出せるようになったのに、手数料は申請書提出時に静岡県収入証紙で徴収する、とも書かれている。オンラインで出した申請の証紙をどこでどう納めるのか、県警のページからは読み取れなかった。私はここを確認できていないので、未確認のまま残す。だから「2026年からは署へ行かなくて済む」とは書かない。電子申請を試すなら、証紙の扱いを交通課規制係に先に聞いてほしい。
今日できる確認を3つ挙げる。第一に、巡行する道が磐田市道か、県道か、国道か。占用の相手が変わる。市道なら磐田市の道路河川課である。第二に、2025年の申請で使った位置図と見取図が祭組の手元に残っているか。第三に、平日の午前9時から午後4時に署へ行ける人が祭組に何人いるか。例祭日が暦のどこに置かれているかで平日にかかる度合いも変わる話は「例祭日から見る磐田の祭礼暦 ── 102社の日付」に一覧で整理した。
氏子の一人として、商売の目で見るとこうなる。2,400円という手数料は、伝統を続けるための費用としては安い。安すぎて議論の対象にならず、だから誰も内訳を数えない。実際に効いているのは金額ではなく、平日の昼間に2回、署と市役所へ行ける人がいるかどうかである。伝統だから続けるべきだとも、もう畳むべきだとも、私は言わない。書いたのは、2,400円の裏に何人日が乗っているか、その一点だけである。
道路使用許可と別に、露店や炊き出しで火気を使う場合の確認期限もあります。消防庁の2026年版「火災予防条例(例)」にある開催日の14日前を、消防へ相談する起点として整理した祭礼の火気届出 2026年は14日前を確認も参照してください。
よくある確認
祭りで屋台や神輿を道路に出すのに、道路使用許可は要りますか。
要ります。道路交通法第77条第1項第4号が「道路において祭礼行事をし、又はロケーシヨンをする等一般交通に著しい影響を及ぼすような通行の形態若しくは方法により道路を使用する行為」を警察署長の許可の対象としています。静岡県警察はこれを4号許可と呼び、お祭りや撮影で交通に著しい影響を及ぼすときと説明しています。磐田市内なら磐田警察署が窓口です。
手数料はいくらで、どうやって払いますか。
2,400円です。静岡県警察の道路使用許可のページによると、2026年4月1日から2,300円が2,400円へ改定されました。根拠は静岡県手数料徴収条例(平成12年県条例第43号)です。納付は現金ではなく、申請書を提出するときに静岡県収入証紙で徴収されます。2025年12月15日からはe-Gov電子申請でのオンライン申請も始まっています。
何日前までに申請すれば間に合いますか。
静岡県公安委員会の審査基準は標準処理期間を7日以内と定めていますが、交通規制の実施や変更を行う必要があるものは適用外と明記しています。祭礼はここに当たるため、7日前で間に合うとは考えないでください。日程が決まった時点で磐田警察署の交通課規制係へ事前相談に行くのが確実です。
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出典・確認先
- 静岡県警察「道路使用許可」(2026年4月1日更新/手数料2,300円→2,400円・必要書類5種各2通・受付時間・一括申請・静岡県収入証紙・e-Gov電子申請)(2026年8月確認)
- 静岡県警察「手数料改定のお知らせ」(道路使用許可申請2,300円→2,400円、自動車保管場所証明2,200円→2,400円)(2026年8月確認)
- 静岡県公安委員会 審査基準「道路交通法第77条第1項 道路の使用の許可」(平成29年6月21日作成/標準処理期間7日以内と適用しない場合)(2026年8月確認)
- 静岡県警察 道路使用許可事務の要領(静岡県手数料徴収条例 平成12年県条例第43号による徴収・道路法第32条との経由申請)(2026年8月確認)
- e-Gov法令検索 道路交通法 第77条第1項第4号(祭礼行事)(2026年8月確認)
- 静岡県警察 磐田警察署(2026年8月17日更新/磐田市一言2533番地4・0538-37-0110・管轄区域は磐田市)(2026年8月確認)
- 磐田市「道路占用許可申請」(2025年2月7日更新/道路河川課管理グループ・工事着手の14日前まで・正副2部)(2026年8月確認)
- 見付天神裸祭保存会「交通規制図(令和8年)」(歩行者専用道路・道路使用許可道路・時間帯道路規制の凡例)(2026年8月確認)
制度・金額・期限は変わります。相続、税、登記にかかわる個別の判断は、税理士・司法書士などの専門家と、氏子総代や神社庁の窓口にご確認ください。本記事は一般的な情報であり、特定の神社・家・土地についての判断ではありません。